愛犬や愛猫と一緒にリビングでくつろいでいるとき、もっと絆を深めたい、リラックスさせてあげたいと思ったことはありませんか。そんなときに最適なのがペットマッサージです。マッサージといっても特別な資格や難しい専門技術が必要なわけではありません。
大好きな飼い主さんの温かい手で優しく触れてあげるだけで、「オキシトシン」という幸せホルモンが分泌され、ペットの心身を深く癒やす効果が期待できます。また、日常的に全身をくまなく触ることは、病気や怪我の早期発見にもつながる非常に大切な習慣です。
リラックスできる環境とタイミングづくり
マッサージの効果を高めるためには、いきなり始めるのではなく、まずペットと飼い主さん双方が落ち着ける環境を整えることが大切です。散歩から帰ってきて興奮しているときや食事の直後は避け、夜寝る前や日向ぼっこをしているときなどのまったりとした時間帯を選びましょう。
テレビの音を小さくしたり、静かな部屋を選んだりして外部からの刺激を減らすのも有効です。
また、首輪や洋服などの締め付けるものは可能な限り外してあげてください。飼い主さん自身も深呼吸をして肩の力を抜くことで、その穏やかな空気感がペットにも伝わります。
最初は声をかけながら、背中や肩などペットが普段から触られて喜ぶ場所をゆっくりと撫でていきます。ペットが気持ちよさそうに目を細めたり、大きなため息をついて体の力が抜けたりしたら、マッサージを受け入れる準備ができたサインです。
基本のリンパマッサージと力加減
家庭で行うマッサージの基本は、リンパの流れを意識して「優しく流す」ことです。強い力で揉む必要はなく、自分の眼球を指で押しても痛くない程度の優しい力加減を意識してください。
流れとしては、心臓から遠い場所から近い場所へ、そして毛並みに沿って行うのがポイントです。まずは凝りやすい耳の付け根や首の後ろを、指の腹を使って円を描くように優しく揉みほぐしてあげましょう。
次に、背骨の両脇にある筋肉のラインを、首から尻尾に向かって親指でゆっくりとなぞっていきます。このとき、骨そのものを上から強く押さないように注意してください。
足先や肉球の間もマッサージすると血行が良くなり冷えの解消になりますが、足先は神経が集中しており触られるのを嫌がる子も多い場所です。嫌がる素振りを見せたら無理に続けず、気持ちよさそうにしている箇所を中心に行ってください。
健康チェックを兼ねた触診の習慣化
毎日のマッサージタイムは、単なるスキンシップだけでなく、愛犬・愛猫の体の変化にいち早く気づくための「健康診断」の時間でもあります。被毛をかき分けて皮膚の状態を確認しながら、小さなしこりやイボができていないか、傷や湿疹、脱毛している箇所がないかを指先の感覚で探っていきましょう。
また、普段は何ともない場所を触ったときに「キャン」と鳴いて痛がったり、極端に避けようとしたりする場合は、関節炎や内臓のトラブルなどが隠れている可能性があります。
耳の中のニオイや汚れ、目の充血具合などもあわせてチェックするとより安心です。日頃から健康な状態の体温や感触を覚えておくことで、些細な異変にもすぐに気づくことができます。
異常を感じたら日時や部位を記録しておき、早めに動物病院を受診するようにしましょう。毎日の数分間のマッサージが、大切な家族の健康を守ることにつながります。
